岡山ライトハウスのいま

岡山ライトハウス点字出版所の様子をご紹介いたします。


点字印刷
2025年12月12日

点字製版機

当施設の点字印刷方法は主に2種類あります。一つはPCから点字プリンターに出力し、連続用紙に直接印刷するもの。もう一つは点字製版機で製版した塩化ビニール製の原板(B5判)に紙を挟んでプレス機を通して印刷するものです。 私は、今、後者の印刷方法で点字教科書を作っています。まずは「製版」。PCから製版機に点字データを送ると、セットした原板に点字が一文字ずつ繰り出され、原板のおもて面と裏面にぷつぷつとした点字が打ち込まれます。次に「印刷」です。この一枚の原板の間に点字用紙を一枚挟み、ローラーが回転するプレス機に通します。一枚一枚が手作業です。原稿が長いと原板の数も多くなり、何度か繰り返してようやく一冊分の印刷が終わります。ユーザーの方が触読しやすい綺麗な仕上がりになるよう気をつけています。 (ゆずりん)



出張
2025年12月5日  

今週、点字の出版物を制作する施設の研修会で神戸に来ています。研修のテーマは、「点字出版物の製作基準について」や、私たちの仕事になくてはならない点字製版機や点字印刷機などの機器についての情報交換などです。 毎日何気なく読んでいる点字ですが、その表記法や出版物の製作には墨字(活字)とは違ういろいろな決まりがあります。読み手から作り手になることで、たくさんの決まりを学びましたが、まだまだ分からないことだらけです。研修会で多くのことを学び、今後に活かしていきたいと思います。 (アルチー)



岡山ライトハウス的秋の風物詩
2025年11月28日

“ぺん”です。いつもは主に理療科の教科用図書の墨字(活字)を編集しています。今の時期は、次年度改訂本のデータを確定させ、順次デイジー作成を依頼したり、印刷業者に入稿する準備をしたり、UDB版作成チームにデータ等を引き継いだりと、段階を追っての作業が盛り沢山で、毎年けっこう慌ただしいのです。そんな過程を経てできあがる墨字本ですが、ユーザーの皆さんにとって、少しでも読みやすく使いやすいものになっているといいなと思っています。(ぺん)



点字で書いてみました
2025年11月21日

点字の音符

点字の楽譜を考えたのもルイ・ブライユです。
先日、帰りのJRの車中で、唐突に、同僚に点字楽譜のことをお尋ねしたのですが、即座に、「ドは点字の1・4・5の点』、レは・・・」「音階と長さを組合わせて6点で」「1小節ごとにマスあけ」など具体的に教えていただきました。
帰宅後、点字でかいてみました。
実は、「点字をちょっとだけ勉強したことがあるんだけど」という方から、「楽譜って点字ではどうなってるの?」という質問を受けていたのです。
これからもいろいろと教えていただきながら、少しずつでも慌てずにこたえられるようになっていきたいなと思っています。(深呼吸)



選挙と点字その2
2025年11月14日

岡山市では、希望する人に選挙の投票所入場券とその封筒に点字で氏名および「投票所入場券」が記載されます。大切な投票所入場券を他の郵便物と間違わないようにすることができます。また、個人の氏名が記載されているので、家族で複数の点字使用の方がいても、自分のものがわかるようになっています。 これは、地元の視覚障害者団体の働きかけによって実現したものです。視覚障害者の不便さはなかなかわかってもらえません。具体的に要望していくことが大切です。(シミポン)



選挙と点字その1
2025年11月7日

点字選挙公報

今年は、点字制定135年(点字考案200年)ですが、日本で点字投票が認められて100年でもあります。視覚障害者の選挙権を保障するために、国会議員の選挙では選挙公報の全文点訳版が発行されています。また、多くの都道府県や政令指定都市の知事・市長、議員選挙でも全文点訳版が出されており、さらに、投票所に点字の候補者名簿が設置されている選挙も多くあります。「点字の選挙公報や候補者名簿を見たことがない」方は、お住まいの選挙管理委員会にお問い合わせください。(シミポン)



点字記念日
2025年11月1日

点字器

135年前の11月1日は、現在私たちが使っている日本の点字が生まれた日です。これは、フランスのルイ・ブライユが今から200年前に作った点字を、東京盲あ学校の教員だった31歳の石川倉次が、日本の仮名文字に合わせて作りました。日本語の点字の原案は、同僚の教員のもの、生徒のものもあったとのことです。ルイ・ブライユが点字を考案したのは16歳。若い人たちが新しいことに果敢に挑戦していたことがわかります。私ももう一踏ん張りです!(シミポン)